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MASA

Author:MASA
93年徳之島でデビュー、既にキャリアは23年。
02年からIRONMANに毎年参戦、Ironman World Championshipに7度出場。
IRONMANであり続けることが誇りであり、生涯の目標です。
2016年シーズンは6月のケアンズでハワイにチャレンジします。

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MASAのトライアスロン日記
10月の満月の土曜日を目指して!
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2010 IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP REPORT
5度目の挑戦。

昨年、ランで大失速し、潰れたハワイ。
今年はジャパンが中止になったものの、コリアの代替予選会で権利を獲得。
なんとか再挑戦できることになった。

目標は「サブ10」。
昨年のジャパンで9:57:33で初めて10時間の壁を突破したが、やはり世界選の舞台で成し遂げるのが夢。
コンディションも、直前に上がってきた。
世界最速のアイアンマンを決める頂上決戦。
この地で自己ベストを更新すべく、コナの舞台に立った。

<レース前>

スピードスーツのルールが昨年から変わり、ゴム素材は一切NGとなった。

昨年のハワイで購入したアクアスフィアのスピードスーツは1年で倉庫行き。
そこで、新レギュレーションをクリアしたブルーセブンティをレース2日前に購入。
295ドルもしたけど、迷いなし。

試泳したら、スイスイ泳げる(スイスイお金はなくなったが)。
サイズも体型にぴったりで問題なし。

波崎で失敗したので、スイムスーツの擦れる部分にべっとりとワセリンを塗り、自身にも塗った。
首周り、肩まわり、脇の下、ハートレートモニターの胸部分などは重点的に。
また、右足首のタイミングチップの周囲にはディクトンを擦りこんだ。

朝4時45分、ナンバーリングとバイクの最終セッティングのためにホテルを出た。
上空の星空からして、今日は晴れるはず。
酷暑のシミュレーションもしていたので、自分を落ち着かせる。

バイクの空気圧は少し迷ったが、9.5気圧にした。
ヴィットリアコルサCXなら大丈夫だろう。

ボトルはCCD1袋を溶かした1本と、ウィダーインやジェルを溶かしたエネルギーボトルを1本。
補給食を詰め込んだノリブクロもDHバーに装着。
サングラスとヘルメットをDHバー付近にひっかけるように置いて準備完了。

宿に戻ってストレッチ、そして顔、首、腕や肩周りに日焼け止めを塗る。
6時過ぎにもう一度宿を出て、スタート付近で最終チェック。
心の準備も済ませた。

<スイム>

スタート10分前に岸から泳ぎ始める。
随分と迷ったが、今回は中央の薄い部分があったので、前列から5,6番目あたりに陣取る。
7時にキャノン砲が鳴り響き、一気にスタート。

しばらく混戦模様だったが、ヘッドアップで空いているスペースを探しながら泳ぐ。
と、数百メートルでバトルから抜け出せた!
さらには自分と同じか少々早いくらいのスイマーに付けた。

今回、2,3人のスイマーにべったりドラフティングできたおかげで、足を温存し、実にリラックスして泳ぎきることができた。
レース前のテーパー練で、僕よりも泳力のある仲間に、ドラフティング練習を続けてさせてもらってた。
その感覚が生きた。

スイムアップしても足は全く疲れていない。
これはいけそうだ!

*スイム 1:06:02(614位/1930人中)

<バイク>

トランジッションテントは大混雑。
落ち着いてソックス、シューズを履き、そしてゼッケンベルトを腰に巻きながら飛び出す。
ハワイのトランジッションエリアは広大で、走る距離も本当に長い。

ようやくバイクに出会い、ブルーのエアロヘルメット(Giro Advantage2)をかぶり、駆け出す。
序盤はとにかくみんな全開で飛ばしていく。
特に1000番台後半の若いライダーのスピードは突出していた。

まずは心拍数を落ち着かせるため、長い下りを待つ。
そこで、足を止めて、それから通常のペースでまわし始めた。
いつもの心拍数ターゲットは142~145。
しかし、今季に取り組んできたCTSのバイクトレーニングで、もう少し自分は高いレベルでも維持できることがわかった。
そこで、上限値を150に設定。
ここか、この少し下くらいを平均値になるよう、注意深く進んでいった。
60391-244-020f_convert_20101019165009.jpg

あともう一つ注意したのは車間距離。
昨年は集中力を欠いた時に前から落ちてきたバイクに気付かず、ペナルティをとられて4分間の停止を余儀なくされた。
今回はイエロージャージを特別に着用していることもあり、カッコ悪いことはできない。
前の走者とは7mはきっちり開けて走ることを徹底。

序盤は追い風基調。
よって誰でも40キロくらいが出る。
ここでは余裕を持って進んでいく。

海岸線から別れ、左に大きくカーブをきるカワイハエ地点は80キロ。
大塚ボスの声援を背中越しに受ける。
本当のレースが始まるのはここからだ。
2010KONA_kawaihae1_convert_20101019164826.jpg

HAWIまでのアップダウンが続く、ここがバイクコースの最大の難所といってよい。
凄い向かい風&上り坂、そして時折り横からの突風が吹き付ける。
DHポジションはおろか、ハンドルから手が離せない。
ギアチェンジや補給、給水などの手間が掛けられない。

ジリジリ照りつける太陽。
スピードメーターはついに10キロ台に落ちる。
ここは耐える時間帯だ。

やっとのことでHAWIの折り返しにたどりつく。
帰りは追い風を背に受けてガンガン飛ばせるはず・・・と思ったら甘かった。
横風はさらに暴風となっていて、車線を飛ばされるほどに。

60キロくらいでDHポジションで走っていると、簡単に車線から外されそうだ。
横には崖やごつごつとした大きな岩がゴロゴロ。
もし、路肩から落ちたら大事故になる。

仕方なく、両手でハンドルを支え、頭を低くして走る。
この姿勢はつらいが、ほぼ前後の選手も同じような格好で走っていた。

カワイハエにやっと戻ってきた。
あと80キロ弱だが、ここからコナに戻るまでが実は難所の2つ目。
当然、向かい風が出てくる。
体力の消耗度合いによっては、20キロ台でしか走れなくなる長い区間だ。
ここで差がつくといってよいだろう。

自分は結構なスピードで飛ばしてきたが、抜かれることも多かった。
ところが、ここにきて、まだ足が余っていることに気づく。
失速していく周囲のライダーを尻目に、どんどん前をとらえ始めた。

もはや、選手たちはバラバラになっているので、1台抜いては前に目標を定め、そしてもう1台と。
心拍数は145で一定になった。
これ以上上げてもよかったが、ただ、前半にあまり補給が取れていなかった。
そのため、消化しやすいような心拍数で、ジェルや練り梅、エイドのバナナなどを頬張りながら進む。

今年のエイドで新登場したPOWER BARブランドのドリンクは始めから高カロリーになっているのだが、自分にはちょっと飲みにくかったので、水とコーラを後半は多用した。
これで、結構補給は十分に流し込めた。

バイクゴール地点に近づくにつれ、今回の自分のバイクが自己ベストであることを確信。
ハッキリとサブ10を意識した。

*バイク 5:17:28(アイアンマンでの自己ベストラップ、終了時558位)

<ラン>
ついに沈黙の時間。
トランジッションテントで靴べらを使って慎重にシューズを履く。
キャップをかぶり、クランプストップ、MEDALISTのFREEDOM、そしてエイドにはないカーボショッツを手にとってランコースへ。

出だしは足が重い。
しかも、周りのアスリートがキロ4分~4分半程度のスピードでぐんぐん走るから焦る。

自分の計算では、3時間30分を少し割る程度のランタイムで10時間。
キロ5分を切って進む、となると1マイル8分以下だ。

但し、大崩れしてもダメなので、まずは自分の身体レベルをきちんと認識。
普通に走って序盤のHRは156~158くらい。
本当は153程度で落ち着かせていきたいのだが、それでは速度を維持できない。

アリードライブを南下し往復してくるこのラン序盤、重要なことはリズムをしっかり作ること。
なんとかキロ5分以内でまわってこなければ先がない。
どんどんと抜かれていても、この速度をキープした。

しかし、なんと暑いことか・・・。

エイドには、スポンジ、水、氷、コーラ、POWERドリンク、本当にとても充実している。
自分は今回、ZOOTのアームクーラーを購入し、試しに使ってみた。
水で浸すと、確かに暑さが軽減されるし、太陽光も遮ってくれるので体温上昇も抑えられる。
首筋、腕、背中にも水をかけ、氷はバイクポケットや帽子の中にいれて走る。
2010KONA_run1_convert_20101019164916.jpg

エイドで水をかけっぱなしにしていたら、次第に足裏に違和感。
マメができてしまったようだ。
しかも両足に。

アリードライブに別れを告げて、クイーンKハイウェイへの辛い上り坂にさしかかる。
ここで16キロ地点くらい。
一気にスピードが落ちたが、歩かず、走り続ける。

ここから25キロちょっと。
正直、本当に辛いのがここだ。

応援があるのはエイドだけ。
あとは同じような光景、溶岩台地に伸びるハイウェイを走り続ける。
聞こえるのは自分の息遣い、自分や後続の足音、遠くのエイドでの小さな声援のみ。

残念ながら痛みとの闘いになってしまっていた。
集中力が次第に薄れてくる。
エナジーラボの往復で、あと13キロを1時間でまわらないと間に合わないことに気づく。

またもや、昨年のハワイと同じ、走れメロスになったような感覚。

はたして間に合うか?
エイドは2回に1度、3回に1度にスキップして進むと、なんとか盛り返せているのがタイムで分かった。

あと8キロ・・・というところで

ビリッ

マメが破れた。

かなりの激痛だったので、思わず足が止まってしまった。
走りだそうとするにも歩くくらいしかできない。
どんどん時間は過ぎていき、ハイウェイの真ん中で空を仰いだ。

もう一度走り出す。
擦り足でもよいからとにかく前へ。

エイドステーションでコーラをもらい、もう一度気合いを入れなおす。

ここが一番の辛い時間帯。
ハイウェイでカメラを構えていた大塚さんに出会う。
2010KONA_run2_convert_20101019164946.jpg

「すみません、10時間は、もう・・・」

と話しかけると、

「最後、ラスト! がんばって!」

と大きく背中を押された。


最後まで、きちんと自分の走りをしよう。
それが一生懸命応援してくれている仲間に対しての礼儀だ。

ハイウェイに別れを告げて多くの観衆が集まるコナの町に戻ってきた。

急な下り坂は足裏からの痛みが倍増する。
時計をみると、約束の10時間は過ぎていた。
痛みと悔しさで顔が歪んだけど、声援はありがたく、下を向きながら手を振った。

ホットコーナーをまわった。

トライアスリートにとって世界一の花道。

ここからゴールまで、僅かだけれども自分だけの至福の時間。


いつもだったらそうだった。


でも、今年は違っていた。

来年のことを思っていた。

ここでもう一度ケリをつけにやってくるぞ!


2010コナのゴールは、来季の思いを込めたスタートラインになった。

今度こそ、必ず。


*ラン 3時間38分

*トータル 10時間9分21秒(総合543位、M40-44カテゴリー93位)




<おまけ>

今回、初ハワイのRIKIさんと。
お互いの健闘を讃えあう。
2010KONA_finisher_convert_20101019164731.jpg

素晴らしい写真も撮ってくれたチーム・Yの大塚ボス、応援隊のチエさん。
2010KONA_TEAMY.jpg

そして、現地でも皆さんの応援、激励、感じることができました。
いつも思いますが、こうしてトライアスロンを続けることができ、ハワイにも挑戦できる自分は果報者です。
周りにいる仲間、理解者、そして家族の支えがあってのトライアスロンですし、自分であると思います。

2010年のトライアスロンのシーズンは終わりましたが、自分のキャリアは、引退でもしない限り続きます。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。

<終わり>
この記事に対するコメント
カッコいいです。
最高の舞台で凄い結果を残しながら、来年を誓う。
カッコよすぎです。

まだ完走で満足している私には想像すらできない世界
ですが、自分なりに着実に成長していきたいと思います。

今後のますますのご活躍をお祈りします。
【2010/10/20 19:11】 URL | mitsu #dud1rMRU [ 編集]

No title
いろいろ参考になります。特に今から振り返ると、自分としては、ランでの体調不良を除いて、やはり難しいなと思ったのは、バイク。あのHAWIの前後での強風で完全にペースを失い、あれ以降スピードが伸び悩みました。あそこからもう少し踏ん張れればと、今さらながら思っています。

また来月のどこかでご一緒して、いろいろお聞きしたいですね。
【2010/10/21 00:00】 URL | RIKI #- [ 編集]


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